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挑戦と助け合いの企業文化

 株式会社LIFULL 執行役員 人事本部長  羽田幸広さん

不動産検索サービス『LIFULL HOME’S』の運営をはじめ、暮らしや人生を豊かにするサービスの提供をしている株式会社LIFULL(旧 株式会社ネクスト)。経営理念と方針に基づき、社員たちが自ら確立した“思いやり”の文化は、女性の育休後の復職率100%、男性の育休取得率18%という数字となって証明されています。

そんな株式会社LIFULLの企業文化と女性の働き方について人事本部長の羽田さんにお聞きしました。

女性の産休後の復職率100%の裏にある、他者を“思いやる”文化

ーこれまでのキャリアと、現在取り組んでいることについて教えてください。

私は、新卒で2000年に人材関連の会社に入社して、営業や営業企画をしていました。2社目が人材の教育やコンサルティングをする会社で3年ほど管理の仕事をしていて、2005年に「人事の仕事がしたい」と思い、LIFULL当時は株式会社ネクスト)に中途で入社し、人事組織もなかった状況から今まで12年間やっています。

2007年くらいまでは採用の強化をして、徐々に人材育成を初めて、2008年に社内で『日本一働きたい会社プロジェクト』というのを立ち上げ、人事制度や人材育成など人事系の施策を一変して、それからは制度や育成の強化に注力しています。

ー産休や有休の取得率が他社に比べて高いと思いますが、制度を浸透させるのは大変でしたか?

弊社の有休取得率は85%、女性の産休取得後の復帰率100%、男性の産休取得が18%となっていますが、実は去年の頭に調べるまで私も知らなかったんです。

弊社で一番中心に据えているのは「利他主義」という考え方です。エンドユーザーに対しても社員に対しても、“思いやる”という気持ちが強く、みんなで支援して助け合う企業文化が根付いていると思います。そのため、人事が「休みましょう」なんて言わなくても、社員たちが広めてくれたと思っています。

社員の熱意と挑戦が人々の“幸せ”を実現する

ー御社のビジョンについて教えてください。

創業時から、企業の根底となる社是には「利他主義」を置いて、これまで一度も変えていません。また、経営理念である「常に革進することで、より多くの人々が心からの”安心”と”喜び”を得られる社会の仕組みを創る」は、特に不動産領域とは限定せず、“安心”と“喜び”両方を得て“幸せ”と感じてほしいという想いで据えました。

住まいだけではなくて、「生まれてから死ぬまで、なくてはならないもの」、つまり、生活や人生を満たすようなサービスを提供するべく、不動産領域だけではなく様々な領域に展開しています。

ー新規事業提案制度『Switch』はどんな制度ですか?

社員ならば誰でも新規事業を提案できる制度で、性別や役職、社歴などに関係なく多くの社員が挑戦、成長できる場です。

経営理念を実現するためには、役員10人の問題意識では足りないと思っています。それならば600人以上いる社員の持つ、生まれてから今日までの様々な経験や学んだことの中から出てくる不便さや要望に対して、どうすれば解決できるのかというプランを社員自身に考えてもらい、それを事業化していくということが企業理念の実現化への近道だと考えています。

ー今後の事業展開はどう考えていますか?

最重要視しているのは、やはり『LIFULL HOME’S』をさらに伸ばしていくことです。創業時から掲げている「LIFULL HOME’Sを見ればすべての不動産情報が分かる」という状態をつくるために、メディア力の拡充やオムニチャネルでの展開を行っています。また、世界57ヶ国でアグリゲーションサイトを展開する子会社Trovitを中心に海外展開も強化しています。

新規事業については、「2025年までに100社展開、100人の経営者を生み出す」という目標を掲げており、年間7~8社の新規事業を開発していこうと思っています。

自分の情熱と人生のバランスは工夫次第でいくらでも豊かになる

ー最後にキャリア女性に向けたメッセージをお願いします。

弊社では「内発的動機付け」と呼んでいますが、性別に関わらず、自分が情熱を注げること、志を持って一生懸命になれるものを見つけて取り組んでいくということが大切だと思いますね。やりたいことや意志がある人には惜しみない挑戦の機会を提供し、手を差し伸べるようにしています。また、もし失敗したとしても「ナイスチャレンジだった」と認め合える文化の醸成により、心理的安全を築くことを大切にしています。

働きながら子育てしていると、やっぱり時間は限られていますので、その中で自分の好きなことや情熱を傾けられることをするためには、工夫をする必要があります。工夫をして自立的な働き方をすることは、「やらされている仕事をやって、時間になったら帰る」ことよりも、ずっと有意義だと考えています。

現代は女性が家にいるべきだという価値観も変わり始めている中、色々とやりやすくなっていると思うので、自分の決まった時間の中で長期的なテーマをもって色々工夫しながら成果を上げていくということは、個人にとっても会社にとってもうれしいことですし、そういうスタンスでやっていったほうが成果も上がるし成長も早いと思います。

好きなことなら自分からやるように、そういう内発的な動機のよって生産性が高まることが重要だと思っています。